いつでもどこでも手放せない。
よって荷物も若干多くなる。
お金もかかる。
悪循環この上ない。
それでも、明日のパン代がなくてもきっと本を買うと思う。
それぐらい手放せない。
今読んでいるのはヴィレッジブックスから出版されている
「イブ&ローク」のシリーズ第7作。
このシリーズ、実はロマンスが含まれている。
ヴィレッジブックス自体、私はハーレクインのような印象を
抱いていた。
確かにこのシリーズの主要登場人物であるロークは、
お金も美貌も何もかもを持っている男性で、素晴らしく
人間も出来ており、非常に人間味がない。
しかし主人公であるイブは、これでもかというほど
人間くさい。
人間の弱さを持った、魅力的かつ有能な警部補なのだ。
女性が書いているからなのか、イブの他、女性の登場人物は
皆非常に共感の持てる女性ばかりだ。
警察という男社会の中で懸命に働き、時には恋もしつつ、
犯罪の被害者に心から憤りを覚え、そして心から被害者に
同情という名の愛情を注ぐ。
イブは少女時代のトラウマを抱えており、人を簡単には
信用できないでいる。
そのかたくなな心をロークが溶かし、仕事仲間でもあり
友人でもある女性たちが育てていく。
素晴らしい男性と、素晴らしい友人に囲まれたイブを、
うらやんだりはしない。
なぜなら、彼女の葛藤も見事に書かれているから。
ロークや友人たちとの幸せな時間を過ごすイブを、心から
祝福して読むことができる。
「ロマンス物」も侮っちゃいけない1作なのだ。
でも「今何読んでるの?」と聞かれると、おおっぴらには
言えない私は、まだまだ器が小さいんですかね・・・
